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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

お母さんはお化け

(2007年9月16日)

小学生の明美さんのお母さんはとても優しい人です。しかし、顔の半分に醜いやけどの跡が残っていました。友だちが「お前の母さん、お化け!」などと言っていじめるものですから、明美さんは悔しくてなりません。次第にお母さんと出かけるのも避けるようになりました。

ある日、明美さんはまた友だちから心ないいじめに遭い、家に帰ってついお母さんに当たってしまいました。「お母さんは何でそんな顔なのよ。きれいなお母さんだったら良かったのに!」 お母さんはなにも言いませんでしたが、とても悲しそうな顔をしました。

明美さんは、自分でもひどいことを言ってしまったと思いましたが、素直に謝ることができないで、家を飛び出してしまいました。しかし、行くところもなく、近所に住んでいる叔母さんの家に行きました。話を聞いた叔母さんは、こんなことを言いました。

「これは明美ちゃんが歩き始めたばかりの頃の話なんだけどね、お母さんが一瞬目を離した隙に、明美ちゃん、ストーブに近づいていったの。そして、沸騰したやかんに手をかけようとしたの。でも、すんでのところで気づいたお母さん、ストーブの方に飛び込んでいって、あなたを助けたのよ。その時、やかんが倒れて、お母さんはあなたの代わりに大やけどを負ってしまったの」。

明美さんは家に飛んで帰ってお母さんに謝りました。そして、自分の身代わりにやけどを負ってくれたことを心から感謝しました。それからは、明美さんはお母さんと出かけるのを決していやだと思わなくなりました。そして、友だちから「お前の母さん、お化け!」と言われると、「あのやけどの跡は、私のことをお母さんがとっても愛してくれている印なのよ。いいでしょう?」と言い返すようになりました。

あなたのためにもご自分を犠牲にしてくださった方、あなたの身代わりに死んでくださった方がいます。十字架で私やあなたの罪の罰を身代わりに負ってくださったイエス・キリストです。

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