(2008年2月17日)
私が折に触れて読み返す愛読書の一つに、「人望とはスキルである」という本があります(伊藤明著 光文社)。この本には、上司が部下に対して人望を獲得するためのノウハウが書かれていますが、上司と部下だけではなく、親子、夫婦、友人関係など、あらゆる人間関係にも応用することができます。これまでの図工教育は、あまりにも『自由に、あなたが思ったとおり表現しなさい』ということを強調しすぎたのかもしれない。対象を写術的に描写するための技術とか、遠近法とか、グラデーションの技術とか、絵の具をどのように混ぜるとどのような色が出るとか、そういう技術的なことが分からないために、子どもたちが『自由に、思い通りに表現しよう』と思っても、どうやって表現したらいいのか分からなくなってしまっているのかもしれないよ。これは、作文、詩歌、作曲、料理、裁縫などでも同じかもしれませんね。