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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

嫁姑問題を治す薬

(2008年4月6日)

嫁姑問題を治す薬を発見したら、ノーベル平和賞がもらえる……と冗談が言われるほど、古今東西を問わず、嫁姑問題というのは大変みたいですね。

ところで、日本の農村などでは、農家の長男のところになかなかお嫁さんが来てくれないということで、タイやフィリピンなど、外国からお嫁さんを連れてくるというプログラムが行なわれているようです。そして、そういうプログラムで結婚したカップルの家庭では、嫁姑問題が起こらず、嫁姑が非常に仲が良いということを聞いたことがあります。

それは、第一にお姑さんが、「この嫁は外国から来たんだから、日本のマナーや、日本の料理や、日本的な家事のやり方ができなくて当たり前」と思っているからです。そして、できなくてもイライラせずに、一からていねいに教えます。

一方、お嫁さんの方も、自分は外国人だから、日本で主婦をやるには、先輩であるお姑さんに習わなければならないと分かっているので、いちいち謙遜に教えを請います。だからまた、お姑さんもかわいく思うわけです。

そして、お互いに言葉が通じませんから、お姑さんは分かるまであの手この手で伝えようとしますし、お嫁さんの方もちゃんと理解しようと思って、いろいろ質問しながらしっかりと話を聴きます。だから、かえって、気持ちや考えが通じ合いやすいのです。

お互いに「できて当然」「分かって当然」と思っていると、相手の言動にイライラするし、分かったつもりで誤解を生んで、あとで気持ちがすれ違うということになります。でも、人の気持ちやは分かりづらいし、分かってもらいづらいのだと覚悟して関われば、かえって誤解が少なく、気持ちが通じやすいようですね。

聖書を見ると、神さまは、あの手この手で私たち人間に向かって語ってくださっていることが分かります。私たちもそれを見習って、「なぜ分からないのか」ではなく、「どうしたら分かってもらえるか」と自問しながら、人付き合いをしていきたいものです。

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