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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

リメンバー・パールハーバー

(2008年12月14日)

12月8日になると、私はいつもある出来事を思い出します。

もう20年も前になりますが、当時私が属していた教会に、アメリカの教会のユース・グループの方たちがいらっしゃっいました。私たちの教会の若者たちも合流し、一緒に遊びに行ったり、聖書の学びをしたり、伝道に出かけたり、とても有意義な時間を過ごしました。

さて、私が思い出す出来事というのは、その学びの時間でのことです。講師の先生は、私たちを日本人グループとアメリカ人グループに分けて座らせ、こう質問しました。

「皆さんは、広島に原爆が投下された日を知っていますか?」 日本人の若者たちは、みんな手を挙げましたが、アメリカ人の若者たちは誰一人手を挙げません。

次に、講師はこう訊ねました。「では、真珠湾攻撃の日を知っていますか?」 アメリカ人はみんな手を挙げましたが、日本人で手を挙げたのは私一人でした。いつだと問われたので、「1941年12月8日です」と答えました。しかし、アメリカの若者たちはみんな違うと言います。実は、8日というのは日本時間での日付であって、ハワイ時間では7日のできごとだったのです。

講師の先生はおっしゃいました。「ことほど左様に、私たち人間は、被害についてはいつまでも忘れず、加害についてはあまり気にしないものです」。

このことから、戦争責任について云々するつもりはありません。ただ、他人の痛みにも、もっともっと敏感でありたいものだと、私はそのとき強く思わされました。「聖霊さま、私の自己中心を変えてください」と、真珠湾攻撃の日や原爆記念日が来るたびに、あらためて祈らされます。

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