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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

愛の電報

(2008年12月21日)

華子さんは、愛人の子どもとして生まれ、それをひた隠しにされてひっそりと育てられました。父親には一度も会ったことがありません。お母さんは華子さんを女手一つで育て、彼女が6歳の時、過労死してしまいました。華子さんは「私さえいなければお母さんは死なずにすんだんだ。私は生まれてきてはいけなかった子なんだ」と思いました。

そして「自分は存在していてはいけない」という強迫観念は、子ども時代も、思春期を迎えても、成人してからも、ずっと彼女の思いや行動を縛り付け、苦しめていました。

華子さんが22歳になったある日のことです。華子さんが実家の掃除をしていたところ、おばあさんのこおり(服を入れるかごのようなもの)の中から、古い電報を見つけました。それを読んだ華子さんの目から、涙がとめどなくあふれてきました。そして、その日を限りに、「自分なんか存在していてはいけない」という強迫観念から完全に解放されたのです。

その電報は、まだ見ぬお父さんが、おばあさんに宛てて打った電報でした。そこにはこう書かれていました。
2ジ17フン ハナコ ウマレル
この短い言葉によってどうして華子さんはいやされたのでしょうか。

それは、この電報によって華子さんはこう考えたからです。自分が生まれてすぐ、お父さんが自分の名前をおばあちゃんに宛てて打ってくれたということは、お父さんは自分が生まれる前から、名前を用意して待っていてくれたんだということだ。だから、自分は存在していてはいけないのではなく、望まれて生を受けた大切な存在だったのだと。

あなたもそのような電報を読みたいと思われますか? 別に、家捜しする必要はありません。聖書の中には、父なる神さまがあなたを愛しておられる証拠の言葉が満ちあふれています。

「主は遠くから、私に現われた。『永遠の愛をもって、わたしはあなたを愛した。それゆえ、わたしはあなたに、誠実を尽くし続けた』」(エレミヤ31:3)。

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