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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ウサギとカメ

(2009年2月8日)

みなさん、「ウサギとカメ」のお話は良くご存じですね。 足の速いウサギが、油断して居眠りをしてしまったために、のろ足のカメに負けてしまったという寓話です。

さて、あるとき保育所の先生が「ウサギとカメ」の絵本を読み聞かせた後、子どもたちにこんなふうに尋ねました。「ねえ、みんな。ウサギさんとカメさんと、どっちがおりこうかなあ?」

きっと皆さんだったら、この寓話の意味を読み取って、「カメさんがおりこうでぇぇぇす!」とお答えになるだろうと思います。ところが、実際のちびっ子たちは、「ウサギさんでぇぇぇす!」と答えました。

びっくりした先生が、「どうしてウサギさんの方がおりこうなの?」と尋ねますと、「はーい、ウサギさんは、ちゃんとお昼寝したからでぇぇぇす!」

人は、それぞれの枠組みでものを考え、行動します。あの人は何であんなことをするんだろう、何であんなことを言うんだろう。枠組みが違えば、さっぱり理解できないことでしょう。しかし、パウロは「人を自分よりも優れた者と思いなさい」(ピリピ2:3)と勧めています。

自分の枠組みに捕らわれないで、相手のものの見方を学んでみると、今まで見えてこなかった世界が見えてきて、あなた自身がさらにさらに豊かになります。また、そういう謙遜な態度を通してのみ、深い共感や一致が生まれます。

もちろん、だからといって、絶対的な真理などないのだというのではありません。伝道するということは、こちらの価値観(聖書に基づくと信じている)に相手の価値観が感染するということです。しかし、その場合でも、相手の価値観や枠組みを理解することが必要になります。

あなたと違った言動をする人がいたとき、ただ闇雲に批判したり、ばかにしたりするのではなく、どうしてあの人はあんな言動をしたのかなと考えてみましょう。きっと、今までとは違った対応が考えられるはずです。

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