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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

当たり前という恵み

(2009年5月24日)

洪水がやってきました。だんだん水かさが増してきました。その人は神さまに助けを祈りました。

床上まで浸水し、彼は屋根に登りました。そこに消防の救命ボートがやってきました。しかし彼は、「神が私を助けてくださるのです」と言って、搭乗を拒否しました。

そうしているうちに水かさが増し、ついに腰まで水に浸かりました。そこへ自衛隊のヘリコプターがやってきました。ところが彼は、「神が私を助けてくださるのです」と言って、搭乗を拒否しました。

こうして彼は溺れ死に、天国へと上げられました。天国の門の所で使徒ペテロに会ったので、彼は「どうして神は祈りを聞いてくださらなかったのか」と愚痴をこぼしました。するとペテロは不思議そうに言いました。「あれ? 確か神さまはあなたの祈りに答えて、ボートとヘリを送られたはずだけど……」。

先日、日本ではそれほど恐ろしくない病気であっても、治療を受けることができずに亡くなる人が世界にはたくさんいることを、改めて認識しました。そして、奇跡だけがいやしなのではなく、医療の進んだ日本という国に住んでいるということ。既にそのこと自体が神さまのいやしのわざなのだと思わされました。

私たちの周りには、私たちが気がつかないでいる、あるいは当たり前だと見逃している神さまの恵みが、無数に満ちあふれているのかもしれません。それらを探し出して、一つ一つ感謝したいと思ったことです。そして、すでに恵みを受けている自分に何ができるかを考えていこうと。

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