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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

柔和な王

(2009年12月20日)

この時期、あちこちで「ハレルヤコーラス」が演奏されます。ヘンデルが作曲した「メサイヤ」の、第2部最終曲です。この歌は、イエス・キリストがやがて再臨なさるときの情景を描いた黙示録のことば(19:6、11:15、19:16)を歌詞にしたもので、イエスさまこそ、この宇宙を支配なさる王の中の王、主の中の主だと賛美しています。

「メサイヤ」がロンドンで初演された際、「ハレルヤコーラス」の途中で、ロイヤルボックスにいた英国王ジョージ2世(在位:1727年〜60年)が、思わず起立の礼をとりました。何しろ、王の中の王をほめたたえる歌なのですから。王さまが立ち上がったとなれば、家来や民衆も座っているわけにはいきません。みんな一斉に立ち上がりました。以来、「ハレルヤコーラス」が演奏されるときには、聴衆はみんな起立して聴くようになった……という話は有名ですね。

しかし、神の子であり、世のさばき主であるはずのこのお方が最初に地上に来られた時は、威風堂々たる王の王、主の主としてではなく、弱々しい、一人では何もできないような赤ん坊として来られました。

また、十字架にかかるためにエルサレムに入城なさった時も、人々はイスラエルの黄金時代を築いたダビデ王の再来だと歓喜して迎えましたが、当の本人は猛々しい軍馬や戦車ではなく、どことなくこっけいなロバの子に乗っておられたのでした。

そのいずれの記事にも、こう書かれています。「恐れるな」(ルカ2:10、ヨハネ12:15)。

イエスさまは、ある時こう言われました。「わたしは世をさばくために来たのではなく、世を救うために来た」(ヨハネ12:47)。イエスさまは、あなたの罪を暴き、さばき、あなたを滅ぼすために来られたのではなく、あなたの罪を引き受け、身代わりとしてその罰を受け、あなたを救って神の子にするために、イエスさまはあなたのところに来られました。

今日はクリスマス礼拝。あなたのために来てくださった、愛にあふれた柔和な王さまを、あなたの心にお迎えください。あらゆる不必要な恐れが取り除かれますように……。メリー・クリスマス!

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