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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

単位に注目

(2011年2月13日)

日本語を学ぼうとする外国人にとって、日本語の助数詞は苦労するポイントの一つだそうです。1個、1本、1台、1冊、1枚……のように、数えるものによって助数詞が変わってきます。最近は、日本人でさえなかなか正しく数えられませんものね。

さて、ある小学生が学校で数の数え方を習ってきました。お父さんが試しに聞いてみました。「本はなんて数えるの?」 すると息子はちゃんと答えます。「1冊、2冊」。「鉛筆は?」「1本、2本」。

この辺は簡単ですから、お父さんは「じゃあ、ウサギは?」と引っかけ問題を出しました。さすがに「1匹、2匹」と答えるかと思ったら、息子はちゃんと学校で習っていますので、にやりと笑って答えました。「1羽、2羽」。

お父さん、すっかり感心して最後の質問。「じゃあ、馬は?」「1着、2着」。

助数詞と言えば、聖書を読んでいて分かりにくいポイントの一つに、単位があるでしょう。スタディオンだの、キュビトだの、エパだの言われても、いったいどれだけのものなのか……。そもそも長さなのか、重さなのか、お金の価値なのかも分からなかったりして。

たとえば有名なタラントのたとえ(マタイ25:14-30)で、3人のしもべはそれぞれ5タラント、2タラント、1タラントのお金を預かります。「たった1タラントしか預けてもらえなんて不公平だ」と思いもしますが、実はこの1タラント、とてつもない大金です。

1タラントは6000デナリで、1デナリは労働者の日当に相当します。皆さん(または皆さんのお父さんやご主人)の給料20年分がいくらになるか考えてみてください。ちょっとこのたとえ話の印象が変わってきませんか?

日本語訳聖書には、脚注に単位の説明が書いてあるものがあります。また、ちょっとお金がかかりますが、聖書辞典なども出版されていますので、それらを参考になさると、今まで以上に聖書のことがよく分かってくるようになるはずです。

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