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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

自由という名の不自由

(2011年2月20日)

高校生の男の子(Aくんと呼ぶことにしましょう)と話をしました。彼には最近つきあい始めた女の子(B子ちゃんと呼ぶことにしましょう)がいます。

Aくんから見て、B子ちゃんはとても素直でいい子です。いろんな友だちに聞いても、、B子ちゃんはとても優しい子だということでした。

ところが、B子ちゃんには一つ問題がありました。友人の一人がこう警告しました。「あいつ、かっこいい男を見ると、すぐに気持ちがそっちに移っちゃうんだ」。前の彼氏ともそれが原因で別れたのだとか。それで、Aくん、いつ浮気されるかと戦々恐々としている……そんな話でした。

家長制度が確立していた昔は、親が決めた結婚がほとんどで、相手の顔を結婚式の当日に初めて見たなんて話は、決して珍しいことではなかったようです。しかし、現代は、自分の好みで自由に相手を選べる時代です(相手も自分を選んでくれるかどうかは別として……笑)。かく言う私も恋愛結婚です。おかげさまで大変幸せな結婚生活を送っていますから、今の時代を本当に感謝しているわけです。

女の子が誰かとつき合っているときに、他の誰を好きになろうと、それは自由というものです。そんなことをしちゃいけないという法律があるわけではありません。しかし、あの高校生の話を聞きながら、際限のない自由は、本当は不自由な生活をもたらすんじゃないかと思いました。実際、そのようにして壊れていく家庭の何と多いことでしょう。

エデンの園にはたくさんの果樹に混じって、一本の禁断の木がありました。「他のどの実を食べてもいいが、これだけは食べてはならない」。神さまはアダムとエバにそうおっしゃいました。食べられるのが1種類なのではなく、食べられないのが1種類です。決して無茶な制限ではありません。ところが、二人はこの禁を破って自由に振る舞い、その結果として不自由な生活をおくる羽目になりました。

この話は、あえて神さまの設けられた制限の中に生きることこそ、本当の自由であることを私たちに教えているようです。

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