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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

権威あるお方

(2012年8月12日)

大震災から1年5ヶ月たちますが、今も復旧・復興のための工事があちこちで行なわれています。猛暑の中、屋外で働いておられる作業員の皆さん、ご苦労さまです。そして、交通誘導の警備員の皆さんも。

私は、福島県で開拓伝道を始めた頃、週日は警備員の仕事をやっていました。施設警備の他に、交通誘導もやりました。猛暑や極寒の中での外仕事は大変だったでしょうとよく言われますが、誘導棒一本で大型ダンプでも大型バスでも止めることができるというのは、ある種の快感でもありました。

ところが、警備会社の研修では繰り返しこう教えられました。「警備員には、何の権限もない」。

あくまでも「安全円滑な通行ができるよう、是非ご協力ください」というお願いをドライバーにすることができるだけで、「止まれ!」と命令することはできないということです。だからといって、警備員の誘導に従わないと危ないので、絶対に従ってくださいね。これも、命令じゃなくて、お願いです。

一方、これが警察官の行なう交通整理となると話は別です。これに従わない場合、信号無視と同じように捕まって、罰則を食らうことになります。警備員と違って、警察官には法律によって日本国から特別の権限が与えられているからです。だから、警備員のお願いは聞かないような荒っぽいドライバーでも、たいてい警察官の制止命令には素直に従います。

ロボコップでもない限り、警察官個人には大型ダンプを止めるだけの体力はありません。しかし、ドライバーは警察官の背後にいる日本国の力におののいてブレーキを踏みます。相手を否が応でも動かす力、これを権威と言います。警察官は、ドライバーに対して権威を持っているのです。

イエスさまは、最も大きな権威を持っておられるお方です。イエスさまが命令なさると、たとえ病気であろうが、悪霊であろうが従わざるを得ませんでした。悪霊というのは、もともと神さまに逆らう霊のことですから、イエスさまの権威がいかに強大か分かりますね。

私たちは、このイエスさまのお名前によって祈ります。私たちの側で、イエスさまの力を制限することなく、むしろ大いなる期待を胸に、大胆に祈っていきたいものですね。

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