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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

聞こえなくても

(2013年3月17日)

そのおじいさんは、戦前から信仰を守ってきました。今ではもう耳が遠くなり、人の話をほとんど聞くことができません。しかし、日曜日には必ず礼拝に出席し、しかも一番前の席に腰掛けるのでした。

ある日の礼拝前、おじいさんがいつものようにその日の説教の聖書箇所と、週報に書かれている説教のアウトラインに目を通しておりますと、最近礼拝に出席するようになった青年が話しかけてきました。おじいさんは耳が聞こえませんから、もちろん筆談です。

「説教が聞こえないのに、どうして礼拝に出席するのですか? 無意味ではありませんか?」

青年はそう尋ねました。おじいさんは、にっこりと微笑むと、こう答えました。

「もちろん、この耳で説教を聞けたらどんなにいいだろうね。でも、礼拝というのは、牧師さんの話を聞くことじゃなくて、神さまを拝むことなんだよ。だから、耳が聞こえなくても、私は礼拝に出席するんだ」。

そうです。礼拝の主役は神さまです。そして、礼拝が祝福に満ちたものとなるカギを握っているのは、あなたです。

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