ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2013年8月11日）

ある国の王さまが、幼い王子さまの誕生日プレゼントを買うために、お忍びで町のおもちゃ屋さんに出かけていきました。何を贈れば愛する息子が喜んでくれるかと、王さまは一生懸命考えて、ついに素敵なおもちゃを選ぶことができました。難関突破です。そしてほっとしながらレジに向かいました。ところが、ここでもう一つの難関が王さまを待ち受けていたのです。

支払いのために、王さまはクレジット・カードを差し出しましたが、そこで店員は身分証明書の提示を求めました。王さまは自分の身分を明かしましたが、頑固な店員は「規則ですから」の一点張り。普通、王さまは身分証明書などは持っていないものです。さて困った。これではプレゼントを買うことができません。

すると、王さまの後ろに並んでいた人が、財布の中から紙幣を取り出しました。紙幣には王さまの顔と名前が印刷されています。頑固者の店員は、紙幣の肖像画と王さまの顔をよくよく見比べ、ようやく王さま本人であることを承知してくれました。こうして王さまは、無事にプレゼントを買うことができたのでした。

祈りは、クレジット・カードで買い物をするのに似ています。天国銀行の口座には、神さまの祝福が使い切れないほどに蓄えられています。祈りは、神さまが私たちのために用意してくださった祝福を、この地上に引き下ろすものです。

ただし、私たちが天の口座の使用を認められた人物であるかどうかが問題となります。祈り係の天使は尋ねるでしょう。「身分証明が必要です。あなたはどなたですか？」。

しかし、とまどう必要はありません。聖書はこう約束しています。「だがしかし、悪霊どもがあなたがたに服従するからといって、喜んではなりません。ただあなたがたの名が天に書きしるされていることを喜びなさい」(ルカ10:20)。イエス・キリストを信じたあなたの名前は、ちゃんと天国の名簿に記載されていて、あなたが神の子ども、神の国の王子さま、王女さまであることを証明してくれるのです。