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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ハンディは恵み

(2014年1月12日)

アメリカのラルフ・シャワーズ氏は、小学生の時に、軽度の知的障がいと判定され、これ以上勉強を続けても無駄だと宣言されてしまいました。しかし、彼の両親はこう言って彼を励ましました。「お前は神さまによって造られ、神さまによって命を与えられた、神さまの素敵な作品なんだよ。神さまは、お前が素晴らしい人生を送ると定めておられるのだから、私たちもお前のことを信じているよ」。

それを聞いたラルフ少年は、人一倍努力して、ついに大学を卒業しました。さらに、神学校に進み、牧師となって、各地で優れた働きをしました。

その後、彼は知的障がい者の自立支援のための農場建設を始めました。ところが、作業のために、納屋の屋根に上っていた時、誤って高圧電線に触れてしまい、大やけどを負ってしまいます。命は助かったものの、両腕を切断しなければなりませんでした。

彼は、それでもこの働きをやめませんでした。彼はこう語っています。「私は、この事故が神さまからの恵みであると確信しています。この障がいによって、私は他の障がいを持っている人々と心を合わせて働くことができますし、心を分かち合い、愛することができるようになったからです」。こうして、自立支援のための農場は、全米各地に広がっていき、しかも公的な援助を受けなくても経営が成り立っているそうです。

私たちは、それぞれ生まれ育った状況の中で、肉体的、精神的、社会的、霊的に、様々なハンディを負わされています。人生の途中で、様々な問題が降りかかっても来ます。それらを「運が悪かった」という一言で片づけることもできますし、運命を呪うこともできます。

しかし、今この状況は、私を愛してやまない神さまからのプレゼント。とてもそんなふうには思えないけれど、それでもそんなふうにとらえることができたなら、私たちの生き方が少しばかり変わってくるのかもしれませんね。

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