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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

家族のための祈りなんかやめた

(2014年6月8日)

ジョン・ドレッシャーという方が書いた、「若い父親のための10章」(いのちのことば社)という本のことを思い出しました(絶版のようです。再販希望!)。これは、「自分がもしも若い頃に戻り、もう一度子育てをやり直すことができたら、今度はこうする」というような書き方で、若い父親たちに子育ての勘所を伝えようとしている本です。

さて、その中に、「もしも私が若い父親に戻れたら、家族のために祈ることをやめるだろう」という項目があります。最初に目にした時、「え?」と思いました。印刷のミスかな、と。しかし、本文にもそう書いてあります。

祈るのをやめるというのは、たとえば病気になった時のいやしの祈りとか、家族が神さまの祝福に満ちあふれるようにという祈りをしないということではありません。やめようという祈りは、たとえば、
  • 神さま。息子がもっと従順になり、それによって家族の関係がもっとうまくいくようにしてください。
  • 神さま。娘がもっとキリストの愛を知り、人間関係の中で、真の愛を表すことができるようにしてください。
  • 神さま。妻が主婦としての義務をちゃんと果たせるようにしてください。
これらの祈りは、どれも「神さま。あの人はダメです。もっとましな人間にしてください」という祈りです。こんな祈りをされていると知ったら、皆さんはどうですか? いや、たとえそういう祈りを耳で聞かなくても、何となく「ああ、お父さんは僕のことを、ダメ人間だと思っているな」と分かるものです。それではますます自信を失うし、反発を招くことになります。

ドレッシャー師は言います。私の義務は、家族を自分の思い通りに作り変えることではなく、彼らを幸せにすることだと。だから、人を変える祈りなどやめようと。

私も、この本を読んでから、こう祈りたいと思うようになりました。「神さま。家族が幸せを感じられるように、今日私にできることは何でしょうか。それを教えてください。それを実行できる力を私にください。そして、まず私自身が、あなたの愛を知り、幸せをかみしめることができるようにしてください。それによって、私を通してあなたの愛が、家族や周りの人々にあふれ出ますように」。

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