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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

2つの福音

(2016年3月20日)

このサイトの読者の方から質問をいただきました。まとめると、こんな質問です。
第1コリント15:1-8には、私たちが救われるために信じなければならない内容(福音)が書かれています。それは、「イエスさまが私たちの罪のために死んで葬られ、3日目に復活なさったこと」です。

そして、福音書を読むと、イエスさまが「福音を信じなさい」と教え、たくさんの人が「イエスを信じた」と書いてあります。ペテロなど弟子たちについてもそう書かれています。

ところが、実際にイエスさまが十字架にかかって死なれると、弟子たちは誰一人として復活を信じていないことが明らかになりました。それどころか、十字架にかかって死ぬことさえ信じていませんでした。これで「イエスを信じた」と言えるのですか?
よく聖書を学んでいらっしゃいますね。だからこそ出てくる質問です。

創世記の初めから黙示録の終わりまで、救われるための条件は同じです。それは信仰を持つこと、すなわち「創造主に信頼し、創造主が語られた約束を信じること」です。ただし、信じるべき約束の内容は、時代によって異なります。たとえば、アブラハムが救われるために信じた内容は、今日の聖書のメッセージで解説しています。

そして、福音書の時代のユダヤ人が救われるために信じるべき内容と、イエスさまの十字架と復活後にユダヤ人や異邦人(ユダヤ人以外の人)が救われるために信じるべき内容は、どちらも「福音」と呼ばれていて、どちらも「良い知らせ」であることに違いありませんが、実は内容が異なります。

福音書時代の福音(御国の福音と呼ばれています)とは、「聖書(旧約聖書)が登場を約束してきた、神の国をもたらすユダヤ人の王、メシヤ(救い主、キリスト)がいよいよ登場した。それはナザレのイエスである」ということです。ユダヤ人は、国としてはこの福音を拒否しましたが、信じる人たちもたくさんいました。弟子たちもそう信じたからこそ、仕事や家を捨ててイエスさまについて行きました。

彼らは、今の私たちが信じてクリスチャンとなった福音(恵みの福音と呼ばれます)を信じなくても、御国の福音を信じていれば救われました。そして、今の時代を生きているあなたは、恵みの福音を信じさえすれば救われます。それ以外の救いの条件はありません。第1コリント15:1-8に書かれていること以上に、勝手に救いの条件を付け加えていませんでしたか?

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