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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

名医なんだか、ヤブ医者なんだか

(2016年7月10日)

熊五郎さんが長屋の前を通りかかりますと、長屋の住人、八兵衛さんがなにやらぷんぷん怒っております。

熊「おう、八つあん。何をそんなに腹立ててんだい」。

八「熊さんかい。何をって、うちの向かいのヤブ医者の野郎のこった。ここんとこの流行病で、医者が足りなくなったと見えて、何考えてんだか、あそこの先生でいいから呼んでこい、なんてんで、呼びにきた野郎がいるんだよ。するってぇと、めったに来ない患者だってんで、あの野郎、血相変えて飛び出してきやがった。そん時、うちの坊主が表で遊んでたんだ。ええい、子どもが邪魔なら、手でどけりゃあいいじゃあねぇか。それをあの野郎、足で蹴飛ばして行きやがった。ちくしょうめ。帰って来たら、二、三発ぶん殴ってやらなきゃ気がすまねえ!」

熊「何だって、あの医者に足で蹴飛ばされたのかい。いやぁ、そりゃ良かったじゃあねえか」。

八「てやんでぇ。かわいいせがれを足蹴にされて、いいわきゃねぇじゃあねぇか」。

熊「いいや、よかったよ。あのヤブ医者の手にかかってみな。今頃せがれの命はねえよ」。

こんなお医者さんにかかったら、大変ですね。

ところで、イエスさまは人生の名医でしょうか、ヤブ医者でしょうか?

イエスさまを信じ、イエスさまに従っていこうとしたとき、人生がますます大変になったという経験はありませんか? 家族や友だちとの関係がおかしくなったとか、職場で葛藤するようになったとか、自分の情けなさにがっかりするようになったとか、いろいろな問題が降りかかってきたとか。そうすると、イエスさまは本当はヤブなんじゃないかと思ってしまいます。

しかし、イエスさまがそのような葛藤や苦しみを許容なさっておられるのは、その葛藤や苦しみを通して、私たちを真の平安、真の幸福へと導こうとしておられるためです。まさに、良薬は口に苦しです。旧約聖書のヨブが様々な痛み苦しみを味わいながらも、最後には神さまのみこころに信頼することを選んだように、私たちもイエスさまが名医であることを信頼したいと思います。

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