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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

繰り返し

(2017年4月2日)

私の友人に、高校生の時に2年間の不登校を体験した伝道者がいます。親も親戚たちも「そんな弱いことでどうする。頑張れ」と励ますばかり。彼は「頑張れと言われても、もうこれ以上頑張れないよ」と、かえって苦しい思いを募らせ、引きこもってしまうのでした。やがては、その切なさを家族への暴力という形で発散するようになりました。

外国に行けば何とかなるのではないかと思った彼は、近くの教会がやっていた英会話教室に通うようになります。そして、初めて彼を学校に行かせようとしない人たちに出会いました。宣教師は毎週のように彼に言いました。「私たちはあなたを愛している。そして、神さまもあなたを愛しているよ」。居心地が良くなった彼は、やがて誘われるままに牧師宅に居候することになりました。

すると、夕食のたびごとに、牧師が彼にこう言ったそうです。「不登校をする人というのは、優秀なんだ。いつか一緒に、たくさんの人を励ます仕事をしよう」。

最初は「そんな手に乗るか」と思っていたそうですが、毎日毎日聞かされているうちに、だんだんとその気になっていき、気がついたら全国を飛び回って、不登校の子どもたちや保護者を励ます仕事をするようになっていました。

私たちは、家族や友人たちに、毎日どんな言葉を聞かせてきたでしょうか。そして、自分自身にどんな言葉をかけてきたでしょうか。それは、相手や自分を慰め、励まし、やる気や根気を引き出すような言葉だったでしょうか。それとも、かえって自信を削ぎ、やる気を失わせるような言葉だったでしょうか。

私たちが聖書に親しむのも、神さまからの強烈な勇気づけの言葉を、毎日毎日いただくためです。

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