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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

選択の自由

(2018年8月19日)

ロゴセラピーという精神療法を開発した精神科医、ビクトール・フランクル(1905-1997)の「それでも人生にイエスと言う」(春秋社)という本で、こんな話が紹介されています。

罪を犯して無期懲役の判決を受けた人が、監獄のある島に送られることになりました。フランクルは言います。この囚人が監獄島に向かう船に乗り込む直前、誰かが「今のお前には、これからも生きていく意味が何かあるか?」と尋ねたら、きっと囚人は首を横に振っただろう。しかし、どのようなことが彼の人生を待ち受けているか、この時点では誰にも分からない、と。

この後、この囚人はこんな経験をします。彼が乗った船が沖合に出ると、なんと火災を起こしてしまいます。非常事態ということで、彼は手錠を外されました。そして、救助活動に加わった彼は、十人の命を救いました。すると、その働きが認められ、特赦を受けて釈放されることになったのです。

フランクルは、「私たちはどんな状況に置かれたとしても、それに対する自分の反応を決定する自由があり、それは自分以外の何者によっても奪い去られることはない」と主張しました。

私たちは、イエス・キリストを十字架につけるほどに、神さまはこの自分を愛してくださっていると信じ、だから何があっても大丈夫だと希望を抱き続けることができます。しかし、どうせ自分なんかが幸せになることなんてできないと信じることもできます。

自分の人生、自分が置かれているこの世界について何を信じるか、それはあなたに決定権があります。あなたは、どんな人生観・世界観を選びますか?
  • フランクル自身が、選択の自由をどのように用いたかについては、こちらの話をお読みください。

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