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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

行為者-観察者バイアス

(2019年3月24日)

遅刻してきた人に「あなたは本当にルーズな性格なんだから」と責めるのに、自分が遅刻したときには「最近仕事が忙しくて、疲れて起きられなかった」なんて言い訳する人、周りにいませんか?

人には、他人がミスを犯したとき、それはその人自身の属性(たとえば性格や家柄や人種)のせいだと考えるけれど、自分が同じようなミスを犯したときには、自分が置かれている状況のせいだと考える傾向があります。これを、社会心理学の用語で「行為者-観察者バイアス」といいます。

いわゆるダブルスタンダードの一種ですね。人には誰しも行為者-観察者バイアスの傾向、ダブルスタンダードの傾向があるものですが、あまりにそれが過ぎると、信用や人望を失ってしまいます。

イエスさまは、モーセの律法を解説する山上の説教の中で、こうおっしゃいました「さばいてはいけません。自分がさばかれないためです。あなたがたは、自分がさばく、そのさばきでさばかれ、自分が量るその秤で量り与えられるのです」(マタイ7:1-2)。

これは、公の裁判を否定する教えではないし、他の人の間違いを指摘して指導してはいけないという教えでもありません。自分や他人の過ちを取り上げる際は、ダブルスタンダードではいけないということです。

「行為者-観察者バイアス」を手放すのは、人の力ではほとんど不可能です。私たちの罪の性質と結びついた傾向だからです。ですから、気づかされるたびごとに罪として告白し、聖霊なる神さまが成長させてくださるよう祈りましょう。必ず聖霊さまは助けてくださいます。

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