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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

自ら進んで

(2019年4月14日)

今週は、イエス・キリストが十字架にかかられたことを記念する受難週です。イエスさまは、ユダヤの例祭の一つである「過越の祭り」の日に亡くなりました。この祭りは、イスラエルがエジプトを脱出したときの出来事を記念したものです。

ユダヤ人を奴隷として苦しめていたエジプトに、人や家畜の初子(母親から最初に生まれた子)が死ぬというさばきが下ったとき、子羊の血を家の入り口に塗ったイスラエルの家にはさばきが下りませんでした。ですから、過越の祭りでは、神殿でほふって血をささげた子羊の肉を持ち帰り、ローストして家族で食べることで、先祖たちの経験したことを追体験します。

そして、十字架は、「木にかけられた者は神にのろわれた者」(申命記21:23)。と書かれているように、神さまからの呪いの象徴です。

イエスさまは、過越の子羊として十字架にかかって血を流すことで、全人類の身代わりとして神さまのさばきを引き受け、その結果私たちの罪が赦され、神さまに罰せられることがないようにしてくださったのです。

ですから、イエスさまが人類に救いをもたらす方法は、過越の祭りの時に、十字架にかかるというものでなければなりませんでした。サタン(悪魔)は、イエスさまが過越以外の時に、また十字架以外の方法で死ぬように仕向けましたが、いずれも失敗しました。その際、聖書は「時がまだ来ていなかったからである」と解説しています(ヨハネ7:30など)。

イエスさまは、十字架にかけ「られて」殺「された」のではなく、私やあなたを救うために、自ら進んで十字架で死ぬことを選び、実行なさったのです。「だれも、わたしからいのちを取りません。わたしが自分からいのちを捨てるのです。わたしには、それを捨てる権威があり、再び得る権威があります。わたしはこの命令を、わたしの父から受けたのです」(ヨハネ10:18)。

スペースが足りないので今回は紹介しませんが、子羊の肉を食べること以外にも、過越の祭りがイエスさまによる救いを象徴していることが分る様々な要素があります。イエスさまの救いは、後の時代の人が勝手に作り上げた教えではなく、何千年にも渡って神さまがご計画なさったものです。そう、あなたのために。

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