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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

やちょう

(2019年7月14日)

私は、週日はスクールソーシャルワーカーとして働いていますが、先日その研修会に行ってきました。すると、講師が、福祉施設で働いておられる知人から職場の愚痴を聞かされた時のエピソードを話してくださいました。

この方は、ヘルパーさんたちのリーダー的立場で、ヘルパーさんが所用で休み代替えの人がいないときには、自分が入らなければならないことも多くあるのだそうです。それをひとしきり愚痴った後、「『やちょう』もしょっちゅうやらされてるんですよ! 一日中休む暇もありゃしない」。

講師は、「やちょう」と聞いて、「野鳥」のことだと思いました。野鳥の会の活動もやってるのかと。「じゃあ、せめて『野鳥』の方はお休みしては?」とアドバイスすると、「そんなのできるわけないじゃないですか」という返事。その後も「やちょう」について愚痴が続きましたが、どうにも話がかみ合いません。そこで、10分後についに講師は尋ねました。「『やちょう』って何のこと?」 すると「夜朝」と書き、夜中に訪問介護をした後、翌朝の訪問にも行くことだそうです。

このエピソードを通して、講師は、他職種の人たちと連携するときには専門用語をできるだけ使わないことが大切だということの他に、自分が話を聴く時には、自分の枠組みに囚われないこと、相手が何を伝えようとしているかに焦点を合わせて聴くことの大切さを教えてくださいました。

聖書は勧めています。「私の愛する兄弟たち、このことをわきまえていなさい。人はだれでも、聞くのに早く、語るのに遅く、怒るのに遅くありなさい」(ヤコブ1:19)。聴き上手になりたいですね。

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