ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2019年8月11日）

中学校で教師をしておられる方とお話ししました。発達に偏りがある生徒が受け持ちのクラスにいて、対人関係でいろいろとトラブルを起こしがちだということでした。話しているうちに、指導に際には「〜してはいけない」（たとえば、嫌なことを言われたりされたりしても、暴力で仕返ししてはいけない）という伝え方ばかりで、「そういうときには〜しよう」（たとえば、「やめて」と口で言おう）というふうに代替え行動を教えてこなかったなあと気づかれました。

聖書の中にも様々な命令がありますが、「〜してはいけない」という禁止令だけではなく、「〜しなさい」という肯定的命令がたくさんあります。たとえば、「自分で復讐してはいけない」（ローマ12:19）という命令だけでなく、「あなたがたの敵を愛しなさい。あなたがたを憎む者たちに善を行いなさい。あなたがたを呪う者たちを祝福しなさい。あなたがたを侮辱する者たちのために祈りなさい」（ルカ6:27-28）という代替え行動も命ぜられています。

私も、上述の先生とお話ししていて、そういえば「〜してはダメ」という言い方の方が「〜しよう」という言い方よりも多かったなと反省しました。