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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ゴリラの法則

(2019年8月25日)

リチャード・ワイズマン博士は、アンケートや行動分析などを用いて得られた数千人のデータを基に、「運がいい人」と「運が悪い人」の違いを科学的に分析している学者です。たとえば、「運のいい人はいつも偶然のチャンスに巡り合うが、悪い人はそんな経験がほとんどない」と博士は語っています。しかし、この違いは、生まれつきの才能とか運命によるのではなく、後天的に身につけた考え方や習慣の 違いによるとのことです。

博士が行なった実験にこのようなものがあります。被験者たちにバスケットボールの試合を30秒間見せて、一方のチームの選手が何回パスをしたか数えるようにという課題を出しました。実は、その動画の中でゴリラの着ぐるみのマスコットが登場し、面白おかしい動作をするのですが、それに気づいた被験者は非常に少数だったということです。ほとんどの被験者は、パスを数えることにのみ集中してしまい、それ以外の情報がほとんど意識されなかったわけです。

ワイズマン博士は言います。「チャンスは、ゴリラの着ぐるみを着て現れる」。一見チャンスだとは思えないような姿でやってくるということです。場合によっては、失敗や問題の姿で現れることもあります。実際、多くの偉大な発見や発明が、失敗がきっかけで行なわれています。「これは失敗だ。問題だ」という一面ばかりに集中しすぎると、その失敗や問題の中にある肯定的な可能性に気づくことはできません。

聖書は、神さまは全知全能だと教えています。神さまにとって青天の霹靂はなく、世界で起こっているすべての出来事は神さまのコントロール下にあるということです。その神さまが、イエス・キリストを犠牲にするほどに私たちを愛してくださったのなら、私たちの身の回りで起こることは最終的に私たちにとって最善以外の何ものでも無いはずです。と聖書は教えます。

失敗や問題がやってきたとき、そういう前提でそれを眺めてみましょう。きっとゴリラの着ぐるみの中にチャンスを見つけ出すことができます。

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