ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2020年1月26日）

フロイトやユングと同時期に活躍した精神療法家アドラーのエピソードです。知人の家を訪問したとき、その家の5歳の子どもが客間にオモチャを足の踏み場もないほど広げて遊んでいました。それを見つけたお母さんが叱ろうとしますが、アドラーはそれに先んじてその子に言いました。「上手にオモチャを出したんだね。それなら、オモチャを片付けるのも上手に片付けられるんじゃない？」　1分足らずでその子はオモチャをきれいに片付けたそうです。

あなたは素晴らしい存在だ。だからそれにふさわしい素晴らしい行動が取れるはずだ。そのように信頼されると人はその信頼に応えたくなるのですね。

神さまの私たちに対する接し方も同じです。イエスさまによって私たちの罪は全て赦され、私たちは神さまの子どもとなりました。神さまは永遠の刑罰をちらつかせて、脅して言うことを聞かせようとなさったのではなく、「あなたは私の大切な子ども。私の宝物。だから、神の子にふさわしい生き方ができるはず」。そう信頼してくださっています。その信頼に応えたいですね。