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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

健全なる精神

(2020年5月3日)

前回、「お客様は神さまです」という名言の本当の意味は、一般に使われているのとは全く違うという話をしました。興味がわいて、他の名言の誤用についてもいろいろ調べてみました。今回ご紹介するのは「健全なる精神は健全なる肉体に宿る」。通常、「肉体が健康なら精神も自動的に健全になる」という意味で用いられ、だから運動しなさいと勧められたりします。学生時代文化部だった私には、ちょっとしゃくに障る名言です(嘘)。

この言葉を語ったのは、古代ローマの風刺詩人だったデキムス・ユニウス・ユウェナリス(60-128年)です。彼はある詩の中で、当時の人々が様々なことを神々に祈っていることを挙げて(たとえば富・地位・才能・栄光・長寿・美貌など)、それらは破滅につながるものだから求めない方がいいと語っています。代わりに「健全な肉体の中で精神が健全であるように」と祈りなさい、死の恐怖に負けず、いかなる苦しみも耐え忍び、腹を立てず、誘惑に負けない健全な精神を求めなさい、と。

要するに、体が健やかであっても、そこに宿る魂が健全でなければ意味がないということです。

クリスチャンは何を祈ってもかまいません。もちろん富・地位・才能・栄光・長寿・美貌などを求めてもいいのです。神さまは私たちの父ですから、私たちにとってそれが良くないものなら決して与えてくださらないので安心して祈り求めましょう。と同時に、私たち自身の内なる性質がより健全なものに成長するようにも祈りたいですね。私たちが目指している内なる性質は、人としてのイエスさまが持っておられたご性質と同じです。

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