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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

中身は変わらないのに

(2020年6月14日)

一休さんといえば、アニメでのかわいらしい姿がイメージされますが、実際はなかなか破天荒な人物だったようです。あるとき、一休さんが法事の打ち合わせのために檀家を訪問したところ、門番がみすぼらしい姿の一休さんを入れてくれません。それどころか、「主人に用があるから来たのだ。取り次いでくれればよい」と言う一休さんを殴りつけて追い払ってしまいました。

そして迎えた法事の当日。立派な衣や袈裟を着けて現れた一休さんを、門番は最敬礼で通します。仏間に通された一休さん、その家の主人に言いました。「拙僧の中身は何も変わっておらぬのに、みすぼらしい格好から立派な格好に変わっただけでこの歓待ぶり。ならば、拙僧本人には何の価値もないということじゃ。この立派な衣と袈裟に経を読んでもらうがよかろう」。そして、衣と袈裟を残してさっさと帰ってしまったとか。

「愛は礼儀に反することをせず」(第1コリント13:5)ですから、TPOを踏まえた服装をすることは大切です。しかし、自分に関する限りは、 「人はうわべを見るが、【主】は心を見る」(第1サムエル16:7)とおっしゃる聖書の神さまに倣って、人の外面(容姿だけでなく、社会的地位や能力なども)に囚われすぎないようにしたいですね。

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