ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2022年9月4日）

私が救われて育った教会の牧師だった中川健一先生（現ハーベスト・タイム・ミニストリーズ代表）が、折に触れて語ってくださった言葉があります。それは「バランス感覚が大事だよ」という言葉です。確信、信念というものは大切だけれど、極端に走っていないかいつも自己チェックしなさいという意味です。

たとえば、神さまは愛であると同時に正義でもいらっしゃいます。愛のご性質ばかりを強調すれば、罪を裁く厳しさの側面が無視されて放縦に走るかもしれません。逆に正義の側面ばかりが強調されると、さばきを恐れて自由や喜びを失うでしょう。教会内の分派分裂も、バランス感覚を失うところから生じがちです。

しかしバランスを取るためには、自分なりの判断の基準がなければなりません。私たちクリスチャンの基準は聖書です。神とはこういう存在に違いない、世界とはこういうものに違いない、正義とはこういう行動に違いないと、自分勝手に考え出すのではなく、最終的に聖書の記述に戻っていきましょう。それが絶妙なバランス感覚を育てます。

「兄弟たち。私はあなたがたのために、私自身とアポロに当てはめて、以上のことを述べてきました。それは、私たちの例から、「書かれていることを越えない」ことをあなたがたが学ぶため、そして、一方にくみし、他方に反対して思い上がることのないようにするためです」（第１コリント4:6）。