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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

2人の女性との出会い

(2022年10月16日)

オックスフォード大学の学生だったマイケル・ボルドーという人の話を読みました。

1964年2月のことです。ボルドーはロシア語の教授から1通の手紙を見せられました。それは当時ソビエト連邦の一部だったウクライナに住む、ヴァラヴァとブローニャという2人の女性が書いた手紙でした。そこにはソ連のクリスチャンたちがひどい迫害を受けているばかりか、非人道的な扱いを受けているという話が載っていました。

ボルドーはいても立ってもいられなくなり、6カ月後にモスクワに飛びました。そこに住む知り合いは、手紙に書かれているような迫害は本当のことだと言います。そして、最近聖ペテロ・聖パウロ教会の建物がひどく破壊されたから、行って見てくるといいと提案してきました。

ボルドーが教会のあった場所に行くと、がれきの山を隠すために敷地の周りを高いフェンスで覆われていました。すると、2人の女性がフェンスをよじ登って中を覗こうとしていました。やがて2人はあきらめて広場の方に向かったため、ボルドーは追いかけていって2人に声をかけました。そして、自分がイギリスに住むクリスチャンで、ソ連の迫害の現状を調べに来たということを告げます。

すると2人の女性は彼をある家に案内しました。そこのは3人目の女性がいました。そして、さらに詳しい話を求められたボルドーは、ソ連の女性が書いた手紙を読んでここまでやってきたということを語りました。手紙の差出人は誰かと尋ねられたので、ヴァラヴァとブローニャだと答えると、3人は黙り込んでしまいました。

やがて3人目の女性が口を開きました。「紹介するわ。ここにいるのがヴァラヴァとブローニャよ」。

2人の女性が手紙を書いたウクライナからモスクワまでは1300キロも離れています。ボルドーが住むイギリスからモスクワまでは2800キロ以上です。それなのにこうしてタイミング良く出会うことができたのは、神さまがそうさせてくださったのに違いありません。

この体験に深く感動したボルドーは、その後共産圏の国々の迫害の様子を調査し、そこに住むクリスチャンたちを支援する働きを始めました。

神さまは人を救い、祝福するために、不思議な導きを与えてくださいます。あなたを守り導くためにもそうです。

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