人生の目的

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(2017.1.1)

飲食店を経営していらっしゃる社長さんが、経営者セミナーに出席しました。飲食店を始めたのはいいけれど、お客さんが定着せず、赤字に転落してしまったからです。料理はおいしく、値段もリーズナブルなのに。

実は、このお店では、従業員がお客さんの注文を取らずにおしゃべりをしたり、お客さんから見えるところで言い争いをしたりします。お客さんに対して失礼な応対をすることもあります。そんなわけで、一度来たお客さんは二度と来店してくれません。何とかしたいと思った社長さんは、いろいろと従業員を指導するのですが、全く改まりません。そこで、セミナーに出席したのです。

セミナーの講師が尋ねました。「あなたの人生の目的は何ですか?」 しかし、この社長さんは言葉に詰まってしまいました。すると講師が言いました。「あなたは、行き先も分からないで電車に乗りますか?」

社長さんははっとしました。従業員が問題なのではない。何のために店を経営しているのか、自分の目的が不明確だったからだ。「何となく儲かるかなあ」でやっている店だから、「そこそこ楽して給料もらえたらいいや」という従業員を育ててしまうのだ。社長さんは、自分が何のために生きるのか、なぜ飲食店を経営するのかを考え直しました。

「人に幸せになってもらいたい。それが自分の幸せだ。だから、仕事や日常の生活でちょっと疲れを覚えている人たちが立ち寄って、ふっと肩の力を抜いて、また前に向かって進んでいこうという元気が与えられるような場所を提供する。それが僕があの店を経営している目的だ」。

社長さんは、自分の目的を明確にしました。そして、その目的通り、お店の中で幸せそうな顔をしているお客さんたちの姿を思い描きました。元気をもらって店を出て行くお客さんたちを見送る、満足げな自分たち従業員の姿を思い描きました。そして、このことを従業員の人たちにも伝えました。最初は、斜に構えてまじめに聞いていなかった従業員たちですが、だんだんとお店の雰囲気が変っていきました。そして、メニューも店構えも全く変えていないのに、次第にお客さんの数が増えてくるようになり、半年後には黒字に転換したそうです。

さて、あなたの人生の目的は何ですか? 私も自分で自分に尋ねてみました。いつもの答えが出てきます。「私の人生の目的は、私の一挙手一投足を通して、自分にも周りの人にも、神さまってすごいなぁということが分かるようにすること」です。

今年一年も、人生の目的を明確にしながら過ごして参りましょう。

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