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礼拝メッセージ:中通りコミュニティ・チャーチ

キリストの変貌

マタイによる福音書16章13節〜17章8節

(2018年3月11日)

参考資料

16:28は、変貌の山の出来事によって実現しました。また、使徒ヨハネは、後にイエスさまが再臨なさる幻を見せられて黙示録に記しています。

17章の舞台となっている「高い山」(1節)は、伝統的にはタボル山(ガリラヤ湖南端から西20キロにある標高588メートルの山)と言われてきました。しかし、実際には、以下の理由から、ヘルモン山(ガリラヤ湖の北方32キロから、さらに32キロに渡ってそびえる連峰)でしょう。その根拠は、
  • 「高い山」とわざわざ書かれていますが、タボル山は、カルメル山やギルボア山など、他のイスラエルの山に比べて格別高いわけではありません。エルサレムも標高745メートルの所にあります。一方のヘルモン山の場合、最高点の標高は2814mです。
  • タボル山には、当時偶像の宮がありました。イエスさまがそこに登ったと考えるのは難しそうです。
  • 変貌の山に登る直前、イエスさま一行は、ヘルモン山の南山麓にあるピリポ・カイサリアの町に滞在しておられました。

「モーセ」は、紀元前15世紀のイスラエルのリーダー。エジプトに奴隷として使役されていたイスラエルを率いて脱出しました。また、神さまから律法を受け取り、これを守るようイスラエルを導きました。「エリヤ」は紀元前9世紀の北イスラエル王国の預言者。死ぬことなく、神さまによって天に引き上げられました。預言者マラキは、終末の時、救い主が来る前にエリヤが再来すると預言しています(マラキ3:1,4:5)。

イエスさまが、モーセやエリヤと話し合っていた内容は、「イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最期について」(ルカ9:31)です。

ペテロは、第2ペテロ1:16-18で、変貌の山での出来事に触れています。

イントロダクション

思いがけない嫌なことが起こったり、自分が立てた計画通りに物事が進まなかったりして、混乱したり、イライラしたりすることがありますね。そんなときどうしたらいいのか、ヘルモン山での出来事から教えていただきましょう。

1.ペテロ口出しの背景

理解していたこと

まずは、ペテロがテントを3つ作ろうと言ったことについて、詳しく見ていきましょう。彼には、すでに理解できていたことと、まだ理解できていなかったことがあります。

理解できていたのは、
  • イエスは、旧約聖書が登場を約束してきた救い主(キリスト、メシア)であるということ。
  • 救い主が来ると、理想的な神の国(天の御国)を建設し、王として世界を統治するということ。
  • 救い主が来る前に、いにしえの預言者エリヤが再び現れるということ。
  • 神の国が実現すると、全人類が仮庵の祭りを祝うようになるということ。すなわち、仮庵の祭りは、神の国の実現を象徴しているということ。
仮庵の祭りというのは、モーセの律法で定められている7つの例祭の1つです。第7月(太陽暦だと10月頃)の15日から7日間行なわれ、その間人々は粗末な仮小屋で寝泊まりしました。これは、出エジプト後、ユダヤ人たちが荒野でテント生活をしたこと記念するための祭りです。

ゼカリヤ14:16には、神の国が実現すると、世界中の異邦人もエルサレムに上ってきて、一緒に祭りを祝うことが預言されています。「エルサレムに攻めて来たすべての民のうち、生き残った者はみな、毎年、万軍の【主】である王を礼拝し、仮庵の祭りを祝うために上って来る」。

ですから、仮庵の祭りは神の国実現も意味しています。ペテロが3つの幕屋を作ると言い出したのは、エリヤも来たし、いよいよイエスさまが神の国を実現なさるのだと思ったからでしょう。

ちなみに、イエスさまが十字架にかかるためにエルサレムに入城した際、人々は葉のついた木の枝を道に敷いたり手で振ったりしました。これも、仮庵の祭りで、ナツメヤシの葉などを束ねたものを振って、喜びを表したことが背景になっています。

理解していなかったこと

ところが、ペテロがこの時点ではまだ理解していなかったことがあります。
  • 救い主の到来は、初臨と再臨の2回あるということ。そして、神の国は初臨の時ではなく、再臨の時に実現するということ。
  • 7つの例祭の順番には意味があるということ。そして、仮庵の祭りが一連の例祭の中で最後に来るのには、意味があるということ。
レビ記23章には、イスラエルが毎年祝うよう定められている7つの例祭が、行なう順番通り挙げられています。これらは、キリストによる人類救済計画の各段階を象徴しています。今回は1つ1つの祭りについて詳しく述べることはできませんが、以下、7つの例祭と、それぞれが意味していることを簡単にリストアップします。
(1) 過越の祭り
キリストが十字架にかかって死ぬことを表しています。
(2) 種を入れないパンの祭り
パン種は罪を象徴しています。キリストが流した罪のないきよい血によって、私たちが罪からきよめられたことを表しています。
(3) 初穂の祭り
各時代の信者は、みんな世の終わりに復活しますが、その初穂としてキリストが復活することを表しています。
(4) 七週の祭り(五旬節、ペンテコステ)
聖霊が降臨して、教会が誕生することを表しています。

以上4つが春の祭りで、救い主の初臨の時に実現したことです。その後の夏の2ヶ月間は、祭りはありません。この無祭の2ヶ月間は、今の教会時代を表しています。そして、世の終わりに実現することを表しているのが、3つの秋の祭りです。
(5) ラッパの祭り
世の終わりに、クリスチャンが携挙されることを表しています(携挙についてはこちらの記事をご覧ください)。
(6) 贖罪の日
ユダヤ人が7年間の大患難を経験し、最後に民族的に回心して、イエスさまを救い主だと信じるようになることを表しています(大患難時代については、こちらから3つの記事をご覧ください)。
(7) 仮庵の祭り
キリストが再臨し、神の国が実現することを表しています(神の国については、こちらの記事をご覧ください)。

これらの意味を、ペテロたち当時の弟子たちはほとんど理解していませんでした。彼らにとって、神の国の王となるべきイエスさまが、その前に死んでしまうなどということは受け入れがたいことでした。もしそんなことが起こるなら、イエスさまは救い主ではないということになります。ですから、ペテロはこの6日前に「そんなことを言ってはいけません」とイエスさまをいさめたのです。

そんな話はやめましょう

今回、ペテロがまたもやよけいな口出しをしてしまったのは、以上のような背景からです。参考資料に書いたとおり、イエスさまは、モーセやエリヤたちと、ご自分がエルサレムで死ぬことについて話をしておられました。ペテロはそんな話なんか聞きたくありません。

マラキの預言通り、エリヤが現れたのですから、すぐにでも神の国が実現するはずだと考えたペテロは、神の国を象徴する仮庵の祭りを思い出して、祭りに欠かせない仮庵を作りますと言いました。「そんな暗い不吉な話ではなく、もうすぐ神の国が実現するのでしょう? そっちの明るくて景気のいい話をしましょうよ」というわけです。

ところが、天から父なる神さまの声が聞こえました。「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ」。ここまでは、イエスさまがバプテスマのヨハネから洗礼をお受けになったときにも、天から響いてきた声と同じです。しかし、今回はさらに続けて神さまはお命じになりました。「彼の言うことを聞け」。イエスさまではなく、ペテロの方が、しゃべるのを止められてしまったわけですね。

さて、私たちも、自分が立てた計画通りに物事が進まず、あるいは思いがけない嫌なことが起こったりして、混乱したり、イライラしたりするときがありますが、そんなときに何をしたらいいのでしょうか。それを次に考えてみましょう。

2.混乱したときの心構え

混乱した考えをストップする

父なる神さまは、混乱して訳が分からなくなっているペテロの考えを、天から声をかけることによって、強制的にストップなさいました。

私たちも、混乱して訳が分からなくなったとき、否定的な考えが止めどなくあふれてきたときには、いったんその考えをストップする必要があります。そのままの状態で考え続けても、なかなか建設的・生産的な結論は導き出せません。

また、私たちの感情は考え方の影響を強く受けます。たとえば他人から短所を指摘されたとします。「嫌われた」と思えば悲しくなりますし、「馬鹿にされた」と思えば腹が立ちますし、「社会で通用しない」と思えば絶望的になりますし、「まだまだ伸びしろがある」と思えば希望がわいてきますし、「言いにくいことを言ってもらえるなんて、親友だと思ってもらえている」と思えばうれしくなるでしょう。

ですから、否定的なことを考え続けていれば、落ち込みやイライラといった否定的な気分からも解放されません。そこで、いったん否定的な考えをストップし、落ち着いてから考えを整理する必要があるのです。

実際、自分に向かって、口に出して「ストップ!」と言ってみるのが効果的です。

イエスに聞く

私たちには私たちのプランがあります。何がどういうタイミングで起これば幸せかということを、あらかじめ自分で決めているのです。その思いが強ければ強いほど、その通りにならなかったときに、がっかりして落ち込んだり、イライラして他人や社会や神さまを責めたくなったりします。

父なる神さまは、ペテロに、「イエスに聞け」とおっしゃいました。ペテロには、神さまの救いの計画はこういう順番、こういうタイミングで実現されるという自分なりの考えがありましたが、父なる神さまには神さまのお立てになったプランがあります。イエスさまは、その神さまのプラン通りに行動しようとしておられます。今この瞬間もです。ですから、訳が分からないときには、静まってイエスさまの話を聞くことが大切なのです。

あなたが今直面している問題は何でしょうか。それに対して、イエスさまはあなたに何とおっしゃっているでしょうか。

では、イエスさまのみことばを聞くにはどうしたらいいのでしょうか。
  • みこころを知りたいと願い、そう祈ること。
  • 普段からよく聖書を読み、暗唱しておくこと。神さまは、しばしば聖書の言葉を使って語りかけてこられます。
  • 自分の願いや気持ちはとりあえず脇に置いて、「イエスさま、あなたのご計画に従います」と祈ってから、「教えてください」と願うこと。
この話をお読みください

まとめ

物事がうまくいかないとき、自分一人で考えるのをやめて、イエスさまのみことばに耳を傾けましょう。

あなた自身への適用ガイド

  • 思うに任せないことがあって、がっかりしたりイライラしたりしたことが最近ありましたか?
  • 祈りを通して、思うに任せない状況の中に、神さまのご計画があるということを知り、平安や希望が与えられたという経験がありますか?
  • 考えが感情に影響を与えると申し上げましたが、あなたが最近味わった嫌な感情の背後には、どんな考えがありましたか? また、考え方を変えることで感じ方が変わったという経験がありますか?
  • 今日の聖書の箇所を読んで、どんなことを決断しましたか?

連絡先

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