日常生活の一部

預言者シリーズ6

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ダニエル書6章1節〜28節

(2017.8.13)

参考資料

前605年、バビロンの王ネブカデネザルがアッシリアを滅ぼし、さらにエルサレムを包囲します。その際、少年数名を連行しますが、その中にダニエルが含まれていました。その後、たびたびバビロンは南王国ユダに攻め込んできて、多くの民が捕囚されました。

前539年、ペルシャ王クロスがバビロンを滅ぼします。クロス王は、今回の箇所に登場するメディヤ人ダリヨスにバビロン州の統治を委任しました。これまでバビロンの王に仕えていたダニエルは、ダリヨスに仕えることになりました。

今回の場面を描いたダニエルの絵は、よく青年の姿に描かれていますが、バビロンに連行されてから今回の事件まで66年以上たっていますから、おそらく80歳くらいです。

聖書からのメッセージ

イントロ

神さまは、私たちを様々な問題から助け出してくださいます。それどころか、問題を通して、素晴らしいことを行なってくださいます。今回は、ダニエルを通して、そのような感動に満ちた人生の秘密を学びましょう。

1.事件の経緯

ダニエルへの信頼

バビロンを滅ぼしたペルシャ王クロスから、バビロン州の統治を任されたダリヨス王は、長年バビロンに仕えてきた賢者ダニエルを、引き続き用いることにしました。そして、バビロン州全体を120の太守に治めさせ、その太守を監督する3人の大臣の1人にダニエルを任命します。

すると、ダニエルはその期待に応え、どの大臣や太守たちよりも優れた働きをしました。そこで、ダリヨス王はダニエルを、国全体を統治する総理大臣にしようと考えました。

ダニエルへの陰謀

面白くないのは、他の大臣や太守たちです。足を引っ張ろうとあら探しをしますが、全くつけいる隙がありません。そこで、ダニエルの信仰を利用しようとします。彼らは王に進言して、次のような法令を発布させました。

「今から三十日間、王よ、あなた以外に、いかなる神にも人にも、祈願をする者はだれでも、獅子の穴に投げ込まれる」(7節)。

そして、彼らの企みを知らない王は、その法令にサインしてしまいます。

しかし、そういう法令が出たにもかかわらず、ダニエルはいつものように、家でイスラエルの神さまに向かって礼拝していました。さっそく大臣たちはダニエルを訴えました。陰謀に気づいた王は、ダニエルを助けようと努力しますが、王といえども法律に縛られています。どうすることもできず、ダニエルをライオンの穴の中に落とすことにしました。ダニエル、危うし!

ダニエルの救出

しかし、ダニエルは無事でした。神さまが天使を遣わし、ライオンの口をふさいでくださったからです。

ダリヨス王は、ダニエルを穴から引き出すと、陰謀を企てた人たちを捕らえ、代わりに穴の中に放り込み、ライオンの餌にしてしまいました。そして、支配地域の人々に向かって、こう宣言します。

「私は命令する。私の支配する国においてはどこででも、ダニエルの神の前に震え、おののけ。この方こそ生ける神。永遠に堅く立つ方。その国は滅びることなく、その主権はいつまでも続く。この方は人を救って解放し、天においても、地においてもしるしと奇蹟を行い、獅子の力からダニエルを救い出された」(26-27節)。

神さまは、ダニエルを危機一髪の状況から救い出してくださいました。それだけでなく、その危機を通して、異教徒である王やバビロン州の人々に、神さまの素晴らしさを思い知らせるということをしてくださいました。
東方の博士たち
イエスさまが誕生なさった後(2歳くらいの時です)、東方から博士たちがエルサレムにやってきて、イエスさまを礼拝しましたね(マタイ2章)。博士というのは、占星術も行なった天文学者のことです。そして、イスラエルから見て「東方」というのは、バビロンのことです。なぜ、遠く離れたバビロンの博士たちが、ユダヤ人の救い主の誕生を祝いにやってきたのでしょうか。それは預言者ダニエルのおかげだと考えられています。

バビロンが滅ぼされる前、ネブカデネザル王が夢を見ますが、誰もその意味を説き明かすことができませんでした。そこで、頭にきた王は、国中の賢者たちを皆殺しにせよと命じます。ところが、ダニエルがその夢を解き明かしたことで、賢者たちの命は救われました。その後、王はダニエルを賢者たちをつかさどる長官に任命しましたから、賢者たちは自分たちの命を救ってくれたダニエルに感謝していましたから、彼が語ったイスラエルの神さまや、神さまが遣わしてくださる救い主とその王国について、熱心に学んだことでしょう。

やがてバビロンは滅ぼされてしまいましたが、そこを統治したダリヨス王によって、ダニエルが信じているまことの神さまの素晴らしさが、あらためて宣言されました。こうして、バビロンにいた賢者たちは、ダニエルから学んだことを後生まで大切に伝承してきたのです。ですから、500年以上たってから、彼らの末裔である東方の博士たちが、救い主誕生を祝いにやってきたというわけです。

神さまは、あなたも守ってくださいます。そして、それだけでなく、問題を通して、素晴らしいことをしてくださいます。それでは、天からの助けを引き出したダニエルは、神さまの前でどんな態度を取っていたのでしょうか。そこから、私たちへの教訓をいただきましょう。

2.普段の生き方を大切に

いつも仕えている神

ダリヨス王は、ダニエルをライオンの穴の中に落とす前、思わずこう呼びかけました。「あなたがいつも仕えている神が、あなたをお救いになるように」(16節)。また、翌朝、王はダニエルにこう呼びかけました。「生ける神のしもべダニエル。あなたがいつも仕えている神は、あなたを獅子から救うことができたか」(20節)。

ここで、特に「あなたがいつも仕えている神」というフレーズに注目しましょう。

ダニエルは、これまでもいつも神さまに祈り、礼拝し、その教えに従おうとしてきました。ダリヨス王はそれを見て知っていたということです。まるで金太郎飴のように、ダニエルの生活のどこを切っても、神さまへの信仰が見えるということですね。

王があの法令にサインをした直後も、「彼は、いつものように、日に三度、ひざまずき、彼の神の前に祈り、感謝していた」(10節)と書かれています。法令が出たから祈るのをやめたわけでなく、さりとて法令に対抗するために、その時だけ特別に祈ったのでもなく、「いつものように」祈ったのです。

日常生活の一部

「いつも仕えている」の逆の態度は、「困ったときの神頼み」です。それ自体は決して悪いことではありません。私たちの多くは、人生の中で問題にぶつかって、人間的な努力に限界を感じ、神さまを求め、イエスさまを信じることができました。

ダニエルだって、逮捕されたとき、またダリヨス王が自分を釈放するために努力してくれている間、そしてライオンの穴の中でも、きっと必死に祈ったことでしょう。

しかし、ダニエルはその困ったときだけ祈ったのではなく、普段から、何もないときにも、状況が良くても悪くても、問題があってもなくても、いつも変わらず、コンスタントに神さまと交わり、神さまに従い、賛美し、感謝し続けました。

すなわち、ダニエルにとって、信仰というのは、何か特別な、非日常的なものではなく、食べたり、飲んだり、呼吸したり、歯を磨いたりするのと同じように、日常生活の一部、ごく当たり前のことだったのです。

継続の力

毎日の地道なトレーニングが、筋肉を太く、強くます。そして、ここぞという時に重たい荷物を持ち上げることができるようになります。スポーツだけでなく、音楽でもダンスでも習字でも、何事も普段のトレーニングが重要です。

それと同じように、普段の地道で日常的な神さまとの関係が、神さまとの関係のパイプを太く、強くします。そして、ここぞというときに、祝福がどっと流れ込んでくるのです。

どうしたら信仰が強められるでしょうか。聖会やイベントなどに出席することも大切です(私たち夫婦も、秋に牧師のための静養会に出席する予定です)。しかし、それだけでは信仰は強くなりません。時々思いついたように食事を抜いたり、運動したりしても、ちっともダイエットできないのと同じです。大切なのは、普段の地道な神さまとの交わりと実践です。
プロになるための練習時間
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日々の祈りやみことばの学び、定期的な礼拝、そして学んだことを一つ一つ実践してみること。そのようにして継続して鍛えられた信仰は、当然の試練に遭ってもあなたに平安を与え、奇跡を呼び起こします。
アルメニアの商人の祈り
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そして、商人が守られたのは、普段彼が祈り続け、神さまとの関係を太く、強く育てていたからでしょう。

まとめ

ダニエルのように、普段から、たゆむことなく、神さまとの交わりを継続しましょう。

あなた自身への適用のためのディスカッションガイド


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