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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

道の真ん中の石

(2026年5月24日)

昔、ある国の王様が、町へ続く道の真ん中に大きな石を置かせました。

最初に、商人が通りかかりました。商人は石を見るなり、顔をしかめて言いました。「まったく、誰がこんなところに石を置いたんだ。これでは荷車が通れないじゃないか」。そう言って、ぶつぶつ文句を言いながら、石をよけて通り過ぎていきました。

次に、立派な服を着た役人が通りました。役人も石を見て、ため息をつきました。「この町の人たちは、道の管理もできないのか」 そう言って、やはり石をよけて通り過ぎました。その後も何人もの人が通りましたが、みな文句を言うだけで、石を動かそうとはしませんでした。

しばらくして、一人の農夫が通りかかりました。農夫は背中に重い荷物を背負っていました。石を見ると、荷物を道ばたに下ろし、両手で石を押し始めました。 なかなか動きません。汗が流れます。それでも農夫は少しずつ石を押し、ついに道の端へ動かしました。

すると、石が置かれていた場所に小さな袋がありました。袋の中には金貨と、王様からの手紙が入っていました。 手紙には、こう書かれていました。 「石をどかした人に、この袋を与える」。

私たちは、目の前に困ったことがあると、つい誰かのせいにしたくなります。「どうして、こんなことをしなければならないのか」「なぜ、誰もやってくれないのか」「これは私の役目ではない」。そう思うことは、誰にでもあります。私にもあります。できれば、面倒なことは避けて通りたいものです。

けれども、神さまは時々、私たちの前に「石」を置かれることがあります。 それは、大きな使命というより、身近なところにある小さな責任です。家族にひと言やさしく声をかけること。困っている人に手を貸すこと。気づいた人が片づけること。

言い訳をする前に、自分にできることを一つすること。それは他人から見れば小さな石で、たいしたことではないかもしれません。けれども、神さまはその小さな忠実を見ておられます。

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