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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

何のために用いようか

(2026年9月20日)

アメリカの教育者ブッカー・T・ワシントン(1856-1915年)は、奴隷として生まれました。幼いころには十分な教育を受けることもできず、奴隷制度が廃止されて自由の身となった後も、炭鉱などで働きながら学ぶ機会を求めました。

やがて彼は教育者となり、黒人のための高等教育の場であるタスキーギ大学の指導者として、多くの人に知られるようになります。

1896年、そんな彼のもとに思いがけない知らせが届きました。名門ハーバード大学が、彼に名誉学位を授与するというのです。

自伝によると、知らせを受け取ったワシントンは、自宅のベランダで手紙を読みながら涙を流しました。奴隷として苦しめられた少年時代、炭鉱で働いた日々、食べ物にも着る物にも困り、歩道の下で眠ったこともあります。そして、学校を続けるためのお金に苦労した日々が次々と思い出されたからです。そんな苦労の日々が、ようやく報われました。

しかし、自伝には次のようにも書かれています。自分は世間でいう「名声」を求めたことはない。もし自分に与えられた名声があるなら、それは良いことをするための道具として用いたい、と。

聖書が教える謙遜とは、自分には価値がないと思うことではありません。与えられているものを、神さまから託されたものとして受け取り、神さまと人とのために用いようとする姿勢です。

神さまから何かを与えられたなら、「これで私は偉くなった」ではなく、「これを何のために用いようか」と考えたいものです。

(画像引用:Wikipedhia)

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