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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

少しばかりの水銀

(2011年7月3日)

牧師が、ある人に罪について説明していました。牧師はその人を窓辺に連れて行き、窓ガラス越しに外を覗かせて、いったい何が見えるかと尋ねました。その人は答えました。「何って、私にはたくさんの子どもたちが遊んでいるのが見えます」。

次に牧師は、彼と窓の間に鏡を置いて、「今度は何が見えますか?」と尋ねました。「自分が見えますけど」。

牧師は言いました。「よく見てください。窓にも鏡にもガラスが使われています。しかし、鏡の裏には少しばかりの水銀が塗られているのです。水銀が少し加わると、とたんにあなたは外の人を見ることができなくなってしまいます。そして、見えるのはただ自分一人になってしまうのです」。

その人は言いました。「人の目には少しばかりの罪であっても、その罪は人を隣人への愛から遠ざけてしまい、自己中心に走らせてしまう、とおっしゃりたいのですね。なるほど、分かりました。私は自分には自己中心的なところがあると思います。だから、私にも罪があるということですね」。

牧師は言いました。「いいえ、あなただけではありません。私の心の裏にも『水銀』が塗られているのです。私もまた自己中心なのです。神さまの目から見れば、すべての人は罪人であり、イエス・キリストによって赦され、救われなければならないのです」。

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