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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ご自分の歌

(2011年10月16日)

イギリスのあるパーティ会場での話。有名な俳優が、みんなに求められて、詩篇23篇を朗々と暗唱しました。

主は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。
主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。
主は私のたましいを生き返らせ、御名のために、私を義の道に導かれます。
たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。
私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私の杯は、あふれています。
まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう。私は、いつまでも、主の家に住まいましょう。


一同はやんやの喝采を俳優に浴びせました。

すると、その俳優は、一人のパーティ出席者のところに近づきました。それは、老牧師でした。俳優は老牧師に言いました。「先生の詩篇23篇、もう長いことお聞きしていません。どうかお聞かせください」。

老牧師は、しわがれた細い声で暗唱し始めました。人々はだんだんしーんとしてきて、ただただ聞き惚れてしまいました。

「皆さん」。俳優が言いました。「私はただ上手に暗唱しただけですが、この先生は、ご自分の体験をご自分の歌として歌われたのです」。

聖書に書かれている約束が、単なる知識としてだけではなく、私の体験として何度も何度も味わわれるように……私はそんなふうに願っています。それはやがて私の内側からあふれ出て、他の人をも潤す泉となるでしょう。

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