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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

何てこった

(2015年12月6日)

第二次世界大戦中、ドイツのハンブルクの町は、たびたび連合軍の爆撃にさらされました。ある日、礼拝の最中に空襲があり、礼拝に出席していた300名の人々は、地下の防空壕に避難しました。たくさんの爆弾と焼夷弾が落ちて炸裂する音が聞こえます。

しばらくたって、空襲警報解除のサイレンが鳴ったので、人々は鋼鉄製のドアを開けて外に出ようとしました。しかし、どんなに叩いても、打っても、ドアはびくともしません。焼夷弾の高熱によって鉄が溶け、ちょうど溶接されたようになって、全くドアが開かなくなったのです。

このままでは酸素が無くなって、みんな死んでしまいます。牧師は、人々にひざまずくよう指示しました。そして、皆で祈り始めたのです。「主よ、あなたは死よりも強いお方です。どうぞ、奇跡をもって私たちを救い出してください!」

しばらくたつと、別の爆撃隊がハンブルク上空にやってきました。そして、爆弾を投下し始めました。助けを祈り求めたのに、やって来たのは、その日2回目の空襲。もしかしたら、300人のうちの何人かの人は、「何てこった。ますますひどい状況になってしまったじゃないか」と思ったかもしれません。空襲が続けば、それだけ外からの救出が遅れることになるからです。しかし、神さまは、その「何てこった」という状況を用いて、彼らを救い出されました。

投下された爆弾の一発が、あの防空壕のそばに落ちました。中の人々には全く怪我はありませんでしたが、至近で爆発したために、溶接された鋼鉄製の重いドアが吹き飛ばされてしまったのです。安全を確認した後、300人の礼拝者たちは外に出て行き、空襲の炎の明かりの中で、奇跡の神をほめたたえました。

神さまは、あなたの祈りに答えてくださいます。もしかしたら、その答えは、必ずしもあなたの好みに合わなかったり、かえってひどい状況になったと思えるようなものだったりするかもしれません。しかし、神さまは決してへまをなさらない方なのです。

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