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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

楽俊の教え

(2019年9月22日)

十二国記というシリーズ小説があります(小野不由美著)。その本編第1作目「月の影 影の海」では、高校生の女の子が、古代中国によく似た異世界に飛ばされ、訳も分らないまま魔物に狙われたり、人にだまされたりしながら苦労し、最終的に12ある国のうちの一つの女王になるというファンタジー小説です。

主人公の中嶋陽子は、旅の途中で魔物に襲われ、死にかけていたところを、ネズミの姿をした人間、半獣である楽俊(らくしゅん)に助けられます。楽俊は陽子の傷の手当てをしてくれただけでなく、その世界のことをいろいろと教えてくれました。

あるとき、陽子が楽俊に、この世界の人は神に願い事はしないのかと尋ねました。たとえば豊作を願ったり、試験で良い成績を出せるように祈ったり、お金が儲かるように願ったり。すると楽俊は答えます。「作物なんてのは天気が良くて、ちゃんと世話をすれば勝手に豊作になる。天気は天の具合だから、祈ってどうにかなるもんじゃない。試験なら勉強すれば受かる。金なんてのは稼げばたまる。神さまに何をお願いするんだ?」

これを読んだとき、自分の祈りが、いつの間にか努力しないための言い訳になってはいなかったかと思わされました。

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