本文へスキップ

ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ヒゲと少女

(2023年6月18日)

エイブラハム・リンカーン(1809〜1865年)が第16代アメリカ大統領に選出されたのは、1860年のことです。

大統領選挙戦が始まる直前、グレース・グリーンウッド・ベデル・ビリングスという11歳の女の子が、リンカーンに手紙を送りました。それはヒゲを生やした方がいいという内容です。その頃撮影された写真を見ると、リンカーンはあのトレードマークとも言えるヒゲを生やしていません。リンカーンの頬は痩せているので、ヒゲを生やせば威厳が出るとグレースは言うのです。

リンカーンはグレースのアドバイスを受け入れ、1カ月かけてヒゲを生やしました。そして、威厳に満ちた姿で演説を行ない、その甲斐あってか見事大差で大統領に選ばれます。新大統領となったリンカーンはワシントンDCに向かう途中、グレースの住む町を訪問して人々に手紙のエピソードを紹介すると、グレースの頬にキスをして感謝を表したと伝わっています。

良いアドバイスはたとえ子どもからのものであっても採用する。そんな謙遜さや柔軟さ、そして素直さが、リンカーンを偉大な大統領にしたのかもしれませんね。

聖書は言います。「人の心の高慢は破滅に先立ち、謙遜は栄誉に先立つ」(箴言18:12)。人からでなく神さまからの栄誉をいただけるよう、リンカーンのような謙遜さを身につけたいですね。

連絡先

〒962-0001
福島県須賀川市森宿辰根沢74-5

TEL 090-6689-6452
E-Mail info@nakakomi.com