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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

愛についての科学的な視点

(2023年8月20日)

大学生の時、「教育工学」というクラスを受講しました。その最初の授業で教授がおっしゃったのは、「授業は仮説検証の場である」という言葉でした。仮説とは「このような特性を持った子どもに、このような教材を使ってこのような教え方をしたら、このような能力や態度が身につくはずだ」という期待のことです。

そして、実際に授業をやってみて、本当に期待する能力や態度を子どもたちが身につければいいですが、もし身につけられなかったとしたら、仮説を見直さなければなりません。すなわち子どもの特性の捉え方が間違っていなかったか、教材の選定や教え方が間違っていなかったかを再検討して、再びチャレンジするのです。

「仮説検討→実践→評価→仮説再検討→再実践」の繰り返し。これが「授業は仮説検証の場である」という意味です。

もちろん子どもたちに対する愛情とか、教育についての熱心さとかいう感情的な部分は大切です。しかし、同時に「本当に教育的な効果を上げられているのか」ということを冷静に見つめる科学的な視点も大事なのだということをあのクラスで教わりました。

私たちは教師でなかったとしても、他の人への接し方に科学的な視点が必要です。他の人に愛の行動をする際、本当に相手のためになっているか、相手のやる気を引き出しているか、正しい行動を取れるよう導けたか、その人が信仰を持ったり生長させたりできるようになったかどうかを、冷静にチェックする必要があります。そうでなければ、ただの自己満足であり、場合によってはよけいなお世話になってしまいます。

愛は情熱であると同時に、科学です。

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