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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

命がけのデート

(2023年10月15日)

先日、久しぶりに「月の沙漠」という曲を耳にしました。砂漠の国の王子様とお姫様が、ラクダに乗ってデートしているという歌です。その4番は、以下のような歌詞です。
ひろい砂漠を ひとすじに
二人はどこへ いくのでしょう
おぼろにけぶる 月の夜を
対のらくだで とぼとぼと
砂丘を越えて 行きました
だまって越えて 行きました

(作詞:加藤まさを)
おぼろ月夜のデート。何だかいいムードを感じますね?

ところが、この歌を聴いたサウジアラビア出身の留学生が、「こんなの絶対あり得ない」と言いました。おぼろ月とは、大気中の水蒸気の量が多いため、霞がかかって月がぼんやりと見える現象です。しかし舞台は砂漠。水蒸気なんかほとんどありません。月は煌々と輝きます。

ただ、砂漠でも月がおぼろに見えるときがあるとのこと。それは砂嵐の時です。ムードのいいデートなんてやってる場合じゃありません。一刻も早く町に戻らなければ命が危ないのです。きっと王子様とお姫様はラクダを爆走させていることでしょう。

自分の常識、自分のものの見方、自分の感覚が常に正しい。そう思っていると言葉が通じなくなります。相手の立場に立って物事を考えられるためには、私たちは「自分が一番」ではなく、謙遜でなければなりません。そして、聖書も謙遜であるようにと私たちに命じています。

しかし、謙遜の徳を身につけるのはとても難しいことです。神さまが私たちの心に働いて、謙遜さを与えてくださいますように。そして、それによって私たちがほかの人と心を通じ合わせることができるようになりますように。

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