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礼拝メッセージ:中通りコミュニティ・チャーチ

ひとりのみどりご

2021年クリスマス礼拝

イザヤ書9章6節

(2021年12月19日)

ひとりのみどりご」とは旧約聖書イザヤ書9章6節で誕生が預言されたイエス・キリストのことです。クリスマスのメッセージをお届けします。

礼拝メッセージ音声


途中、ビデオ鑑賞のため一時中断しています。再開後すぐの部分が録音できていませんでしたので、録音し直しています。

イントロダクション

クリスマスおめでとうございます!

聖書が旧約聖書と新約聖書の2つに分けられるというのは、皆さんご存じでしょう。2つの違いは、旧約はイエスさまが誕生する前に書かれ、新約は誕生の後に書かれたという点です。

旧約聖書には人類を罪の呪いから救い出す救い主(メシア、キリスト)についての預言がたくさん書かれています。イエスさまは立派だったから、後から救い主だと呼ばれるようになったのではなくて、生まれた時から、いや生まれる前から救い主でした。

今日は、旧約聖書に書かれている救い主誕生の預言の一つを読みました。預言者イザヤという人が残した預言の言葉です。その預言の中で、「ひとりのみどりごが私たちのために生まれる」と語られています。すなわち私たちのために、救い主は人間の赤ちゃんとして生まれるということです。これがイエスさまの誕生、クリスマスの預言です。

そして、それは「ひとりの男の子」です。この言葉は「ひとりの息子」「ひとり子」と訳すことができ、多くの英語訳では「a Son」となっています。神さまの特別な子どもという意味です。新約聖書の中に「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである」(ヨハネ3:16)という言葉があります。イエスさまは、私たちに罪から来る滅びではなく,永遠に続く祝福を与えるために来られた神さまのひとり子です。

それから救い主は4つのニックネームを付けられています。「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」。今日はこの4つのニックネームについて解説します。イエスさまを私たちのために送ってくださった神さまが、私たちにどんな祝福を与えてくださるか、改めて確認して励まされましょう。

1.不思議な助言者

多くの英語訳は、「Wonderful Counselor」と訳しています。何がワンダフル、不思議に満ちているのでしょうか。この不思議な助言者であるイエスさまを信じると、私たちは神さまの不思議、そして神さまのご計画の不思議の一部を知ることができます。

聖書が教える神さまは全知全能、何でも知っておられ、何でも行なうことができます。その全知全能の神さまがこの世のすべてのものを支配し、動かしておられます。神さまは無駄なことを決してなさいません。神さまはあらゆることをうまく動かして、私たちを本当の幸せへと導いてくださいます。

この話をお読みください。
アメリカ合衆国大統領だったセオドア・ルーズベルトは、ひどい近視でした。おまけに老眼にもなっていたため、近く用と遠く用の2つの眼鏡を使い分けなければならならず、いつも一方の眼鏡を入れるための眼鏡ケースを携帯していました。

ルーズベルトの眼鏡ケースについて、こんなエピソードがあります。ある時、選挙運動中に、突然一人の男がルーズベルトに銃を向け発砲しました。弾はルーズベルトの左胸に命中しました。誰しもが、ルーズベルトの命はこれで奪われてしまったと思いました。

しかし、奇跡的にルーズベルトの命は救われました。医者は、ルーズベルトに壊れた眼鏡ケースと眼鏡を手渡してこう言いました。「弾は、確かに心臓を貫通してもおかしくない角度で胸に当たりました。しかし、あなたがいつも左胸に入れているこの眼鏡ケースのおかげで弾道が変わり、あなたは救われたのです」。

ルーズベルトはしげしげと眼鏡ケースを眺めて言いました。「不思議なこともあるものだ。私は、自分がひどい近視で、重たい眼鏡ケースをいつも持ち歩かなければならないことを、ずっとハンディだと考えていた。その眼鏡ケースに命を救われるとはね」。

神さまは、あなたを愛しておられます。あなたの周りに起こる「なぜこんなことが」と思うような事件や、「勘弁してくれよ」と思うようなつらい境遇は、決して呪いではありません。きっとあなたの本当の幸せのために用いられます。
(当サイト「ショートエッセイ」より)
イエスさまは父なる神さまと一つですから、神さまが何を考えて行動していらっしゃるのかをよくご存じです。

ですから、私たちが道に迷ったとき、悩みにぶつかったとき、ワンダフル・カウンセラーであるイエスさまに相談すれば、適切なアドバイスをくださいます。時にそれは聖書の言葉を通して与えられ、あるいは他の人の言葉を通して、またさまざまな状況を通して与えられます。

それによって、私たちは苦しい状況、先が見えない不安の状況の中で、何があっても大丈夫・何がなくても大丈夫だという確信が与えられ、喜びや平安に満たされます。

2.力ある神

聖書が教える神さまは力に満ちあふれています。人間の想像をはるかに超える力、いわゆる奇跡の力です。救い主イエスさまの十字架と復活を信じて、罪が赦された私たちは、神さまがその奇跡の力、強大な力を私たちを痛めつけるためではなく、幸せにするために使っていただけます。それはとてもうれしいことであり、安心なことです。

神さまはその力を、上から垂直的に下して奇跡として行なう場合もありますし、私たちクリスチャンの内側から湧き出る力として与えてくださる場合もあります。

Aさんは、お嬢さんの不登校に悩んでおられました。ところが、ご主人は「俺は働いていてお前は専業主婦だ。だから子どもの教育はお前の責任だ」と、まったく相談に乗ってくれませんし、子どものことも放ったらかしです。

しかし、Aさん一人でお子さんに関わるのは重荷が重すぎますし、お子さんもお父さんの関わりを求めているのは明らかです。ところが、ご主人は面倒くさがり、「うるさい。これ以上しつこく言うなら離婚だ」と脅してAさんの口を封じます。

Aさんは神さまに祈りました。夫を変えてくださるようにと。ところが、神さまがなさったのはAさんを変えることでした。ワンダフル・カウンセラーである神さまは、Aさんが恐れに取り憑かれていることを示されました。「嫌われたらどうしよう」という恐れです。そんなAさんの心に、イエスさまの言葉が響きました。

「からだを殺しても、たましいを殺せない者たちを恐れてはいけません。むしろ、たましいもからだもゲヘナで滅ぼすことができる方を恐れなさい。二羽の雀は一アサリオンで売られているではありませんか。そんな雀の一羽でさえ、あなたがたの父の許しなしに地に落ちることはありません。あなたがたの髪の毛さえも、すべて数えられています。ですから恐れてはいけません。あなたがたは多くの雀よりも価値があるのです」(マタイ10:28-31)。

Aさんの内側に勇気がみなぎってきました。そして、嫌われるのならそれでもいい、離婚するならしてみろという迫力で、2人で子どもに関わっていこうとご主人に迫りました。そのあまりの迫力に、もし断ったら本当に離婚されてしまうと恐れたご主人は、積極的に子育てに参加するようになりました。お子さんも自分が両親から大切にされているという実感を得て元気を取り戻し、程なく登校できるようになりました。

イエスさまは、あなたにもその無限大の力を見せてくださいます。

3.永遠の父

誰が描いたのか忘れてしまいましたが、昔イエスさまの子ども時代を描いた絵を見ました。少年イエスさまは、地上のお父さんであるヨセフの大工仕事を手伝っています。夕方になり、仕事が一段落したイエスさまは、両手を大きく広げてのびをなさっています。イエスさまの正面から夕日が当たり、影が家の壁に映っています。その影は十字架の形をしていました。

イエスさまがこの世にお生まれになったのは、私たちの罪を赦すために、身代わりとして十字架にかかり死ぬためです。しかし、イエスさまは3日目に復活なさり、イエスさまの十字架と復活を信じた人の罪を赦し、そればかりか神さまの子どもにしてくださいます。

旧約時代のユダヤ人は、神さまのことをアドナイ、すなわち主と呼んでいました。しかし、イエスさまは神さまのことをアバ、すなわちお父さんと呼ぶように弟子たちに語りました。イエスさまのおかげで、私たちは神さまのことを天のお父さま、天のお父ちゃん、天のパパと呼ぶことができます。私たちは親子になりました。

そのことを教えている物語があるので、ここでそのDVDを観ましょう。
  • 実際の礼拝式では、ここで絵本「そのままのきみがすき」(作マックス・ルケード、絵セルジオ・マルティネス)の朗読DVDを視聴しました。
この話は、神さまがこのままの姿で私たちを愛し、そして子どもにしてくださったということを表わしています。

神さまが私たちのワンダフル・カウンセラーとして、悩みや苦しみのときに相談に乗ってくださるのも、また奇跡や摂理のわざで私たちに祝福を与えてくださるのも、イエスさまのおかげで神さまの敵ではなく愛する子どもにしていただいているからです。

4.平和の君

そして、イエスさまは私たちに平和をもたらしてくださいます。今年、聖書の女性シリーズが始まる前、ガラテヤ書に書かれている「御霊の実」、聖霊なる神さまがクリスチャンにくださる9つの良い性質についてシリーズで学びました。

その3回目、「平安」について学びましたね。平安と訳されているのは、ギリシア語でエレーネー、ヘブル語ではシャロームで、平和と訳すこともできます。御霊の実シリーズ第3回では、聖霊さまは3つのエレーネーを与えてくださるということを確認しました。

1つは、私たちの心の中に与えられる平安です。イエスさまの十字架と復活を信じた私たちは、神さまの子どもとなりました。ですから、神さまはその全知全能の力と知恵を、私たちの幸せのために使ってくださると信じることができます。ですから、何があっても大丈夫、何がなくても大丈夫、とにかく大丈夫、です。

2つ目は、人と人との間の平和です。この場合の平和は、単に争いがないというだけでなく、より積極的に仲良くする、相手のために良いことをし合うという意味です。神さまがくださる内なる平安によって、余裕ができた私たちは他の人を赦し、祝福することができるようになります。また、人と人とが争っているとき、そこに平和をもたらす働きができるように力や知恵を与えてくださいます。

そして、3つ目は、神さまとの平和です。私たちは神さまの罰を恐れる必要がありません。それどころか、より積極的に祝福を期待することができます。それは、必ずしも私たちの願ったとおりに人生が進むということではありません。しかし、たとえ自分が嫌だなと思うことが起こったとしても、最終的にはそれは祝福につながります。

まとめ

今日、世界中でクリスマスをお祝いする礼拝がささげられます。それは、サンタクロースが来るからでも、クリスマスセールで儲かるからでもありません。私たちの罪を赦し、神さまと親子関係を結ばせてくださったイエスさま、神さまが私たちに敵としてではなく、不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君としてかかわってくださるようにしてくださったイエスさまが、私のために、あなたのために地上に来てくださったからです。

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