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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ペンは剣よりも強し

(2023年5月21日)

世の中には「名言」がたくさん残されていますが、語った本人が意図したのとは違うニュアンスで使われるようになった名言もあります。以前も「初心忘るべからず」「天才は1%のひらめきと99%の努力」「もっと光を!」「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」を紹介しました。

今日取り上げるのは、「ペンは剣よりも強し」です。これは強大な国家権力に立ち向かうジャーナリストをたたえる言葉……ではありません。

この言葉は、リットンというイギリス人が書いた戯曲「リシュリュー」の中で、主人公のリシュリューが語ったセリフです。実はこのリシュリュー、絶対的権力を持った宰相です。彼は、「たとえ軍人の一部が自分を暗殺しようとしても、自分は軍を動かさないように命ずる権限を持っているのだから、暗殺者は身動きが取れない」という意味でこの言葉を語りました。この場合のペンとは、命令書に署名するためのものです。

すなわち「ペンは剣よりも強し」とは、下位の者でも言論の力を使えば上位の者に対抗できるという意味ではなく、下位の者は結局上位の者に逆らうことができないという意味で語られた言葉。元々はまるっきり逆の意味だったのですね。

さて、この宇宙で最上位に位置しておられるのはどなたでしょうか。それは三位一体の神さまです。この方には何者も逆らうことができません。神さまに反逆している悪魔でさえも、神さまの許可がなければヨブにさまざまな苦難を与えることができませんでしたし、ヨブの命を取る真似は許可されていないため実行できませんでした。まさに元々の意味における「ペンは剣よりも強し」です。

そんな絶対権力者が、イエスさまの恵みの福音を信じるだけで私たちの父となり、味方となってくださいました。なんとありがたいこと、なんと心強いことでしょうか。

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